不動産担保ローンは通りやすい?
「不動産担保ローンの審査は通りやすい!!」
このような紹介を行っているサイトを見かけます。
不動産担保ローンは、その名の通り不動産を担保として利用するローンのことです。万が一利用者が返済不能となった場合、あらかじめ担保として提供された不動産を処分することで債権の回収を図ることができます。
そのためにカードローンなどの無担保ローンよりも審査に通りやすい。
これが「不動産担保ローンの審査は通りやすい!!」と説明している理由でしょう。
不動産担保ローンとはいえ、審査は確実に行われる
不動産を担保とすることにより、確かに審査が合格しやすいという側面はあると思います。
しかし金融機関のローンですので、審査は確実に行われ、審査基準も各社異なっています。
「不動産担保ローンだから審査に合格できる!!」とは決していうことはできません。
不動産担保ローンの審査での主なポイントは以下の2点です
担保として提供される不動産価格が、申込金額を上回っていることが大きなポイントです。
不動産価格は様々な項目から、金融機関や金融機関出入りの不動産鑑定士が評価を行います。その正確な価格を申込前から知ることは困難です。
最近では事前相談などで、あらかじめ不動産担保価格を知ることができる金融機関サービスも登場しています。また知り合いに不動産業務に従事している方がおられる場合は、一度相談してみるのもよいでしょう。
不動産担保ローンとはいっても、申込者の返済能力が重視されることには変わりありません。申込者の収入、勤務先、勤続年数、他社借入状況など、無担保ローンの審査と同様の項目で判断が行われます。
とくに「収入」「他社借入状況」は審査に大きな影響を与える項目です。収入が多くても、他社借入金額が多い場合は、以後の返済に大きな支障を与えます。
不動産担保ローンはその性質上借入金額が高額になるケースの多いローンです。その分十分な返済能力が求められることになるでしょう。
銀行よりもノンバンクが通りやすい?
ローンの審査では、一般的に以下のようなことがいわれています。
- 銀行ローン→金利が低い分、審査基準が厳しい
- ノンバンク(消費者金融など)→金利が高い分、審査基準が緩やか
これは不動産担保ローンの分野でも同様です。銀行の不動産担保ローンでは、安定した収入とともに「不動産担保設定が第一順位である」といった担保面での条件も厳しくなっています。
一方、ノンバンクの不動産担保ローンでは、②返済能力よりも①不動産の担保価格が重視される傾向にあります。不動産の条件面でも「第二順位以降でも可能」といった柔軟な条件が加味されている先もあります。
とはいっても、審査に合格できるかどうかは申込者次第。
とくに借入希望金額に応じた収入などの返済能力が不足している状態で、仮に審査に合格できたとしても、すぐに提供した不動産を手放す結果となりかねません。
「ご利用は計画的に」
これは不動産担保ローンであっても、当てはまる文言なのです。