不動産担保ローンを活用した借り換え・おまとめローンでの一本化

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不動産担保を活用した借り換え

日銀のこれまでにない量的・質的金融緩和は金利動向に大きな影響を与えています。またアメリカでは連邦準備制度理事会(FRB)が段階的に利上げを実施しています。このように、最近の金融動向・金利動向には十分に注意していきたい話題がいっぱいです。

 

一方、一度ローンを借入して当時よりも市場の金利が低くなっている場合でも、そのままにしている方も意外と多くおられます。単純に1,000万円を年利10.000%で1年後一括返済するのと、年利8.000%以下で1年後一括返済するケースでは、返済額には20万円以上の差が出てきます。

 

借入金額が大きくなるほど、借入期間が長くなるほど、この差は大きなものとなります。

 

ローンを利用する際には、できるだけコストを少なくしたいものです。そこでローンの「借り換え」を積極的に検討していきましょう。とくに担保として提供できる不動産を所有している方であれば、低金利の「不動産担保ローン」を活用した借り換えが効果的です。

 

最近では銀行、ノンバンクとも魅力的な不動産担保ローンを商品化しています。

まずは多くの情報を入手し、各種条件を比較して、不動産担保ローンを活用した借り換えを考えてみましょう。

 

不動産担保ローンを活用した借り換えのニーズ

不動産担保ローンを活用した借り換えを希望される方の資金需要ニーズは様々です。主に以下のようなケースが考えられます。

  • 高金利の不動産担保ローンから低金利の不動産担保ローンへの借り換え
  • 有担保ローン(不動産担保ローンや住宅ローンなど)と無担保ローン(カードローンなど)を一本化するおまとめ資金
  • 無担保ローン(カードローンなど)を不動産担保ローンを利用して一本化するおまとめ資金
  • 返済年数を長期化して毎月の返済額自体の減額を求める

 

このように様々なケースが考えられますので、まずは自分の状況をよく把握して利用を検討してみましょう。

 

不動産担保ローン借り換えの審査について

不動産担保ローンを活用して借り換えを行いたいと考えても、当然審査に合格しなければ利用はできません。不動産担保ローンの審査基準は取扱金融機関により異なっており、また借入希望者の状況に応じて審査が決定されます。

 

そのため「審査に必ず合格できる方法」といったものは存在していません。

 

しかしある程度のポイントを考慮することで「審査に合格しやすい方法」を、ある程度推測することは可能です。どの金融機関であっても、まずは以下の3つの条件を満たしているかどうか考えてみましょう。

 

返済能力は十分か

収入からの返済能力は、どのようなローン審査でも最重要視されるポイントです。利用者に「安定した収入」が無ければ返済にも支障が生じるのは当然です。毎月継続した収入からの返済が問題ないのか、再度確認してみましょう。

 

「返済能力」の基準は金融機関により様々ですが、他社の借入を含めて年間の返済金額が「年収の30%」程度であるかどうかをまずは計算してみましょう。

 

例えば年収が400万円である方は、他社を含めた年間返済額(元金+利息)が年収の30%=120万円に収まっているかどうかをまず計算してみましょう。この基準を満たしている場合は(金融機関にもよりますが)返済能力を満たしていると考えてよいでしょう。

 

担保価格は十分か

不動産担保ローンの審査では、担保不動産の評価額と担保価格が大きなポイントとなります。ノンバンクの中には、「十分な担保評価額があれば申込者の収入などは問わない」とする極端な先も存在しています。

 

万が一返済不能となった場合でも、担保不動産を処分することで債権の回収を行うことができるためです。しかし、不動産の評価額がどれくらいなのかを計算するのは、素人には難しい分野です。

 

まずは、不動産担保ローンを取り扱う金融機関に相談することをおすすめします。

 

最近ではノンバンクでも親切かつ丁寧に相談に応じてくれますので、安心して相談してみましょう。知り合いに不動産事業に関係する方がおられる場合は、その方に相談するのもよいでしょう。

 

ただし不動産の評価額と担保としての価格が異なる点には注意です。一般的には不動産の評価額の約70%程度がローンの担保価格として計算されます。時間の経過に伴う不動産価格の減少リスクを考慮しなければいけないためです。

 

例えば不動産評価額が1,000万円の場合、担保としての価格はその70%=700万円で計算されるのが一般的だということです。つまり(担保価格からの)融資上限額は「700万円」と見なされることになります。

 

今までの返済状況は問題ないか

ローンの借り換えの審査では「借り換え対象の借入の返済が問題ないか」という点も大きなポイントです。既存借入をきちんと返済できない方が、これからの返済を滞りなく行うと考える金融機関はまずありません。

 

「金利が低くなったらきちんと返済できるので」
「うっかり返済するのを忘れていた」

 

このような言い訳は通用しません。それだけ信用できない方と判断され、審査に合格することはできません。最低でも1年以上はきちんと返済できていることを証明する必要があります。

 

不動産担保ローン借り換えのメリット

総返済額を減らすことができる

借り換え前の金利と、借り換え後の金利を比較した場合、金利差が大きければ大きいほど、最終までの利息を含めた総返済額を減らすことができます。

「借入金額が1,000万円以上、金利差が1.000%以上、残存返済年数10年以上」であれば借り換えによるメリットが生まれるケースが多いので、一度計算してみましょう。

 

返済日、返済額をまとめることができる

複数の借入を一本化する借り換え(おまとめ)では、毎月の返済日と返済額を統一することができます。これまでまちまちだった返済日、返済額が一本化されますので、返済管理も楽に行うことができます。

 

返済日がひとつになることで余計な手間や時間も省くことができ、ローンを返済していく中で精神的にも楽になるでしょう。

 

不動産担保ローン借り換えのデメリット

状況次第では総返済額が増えることも

きちんと計算を行ったうえで利用しないと、最終までの利息支払額が逆に増えてしまうこともあります。とくに「返済期間を長期化する」ケースでは要注意です。

 

返済期間が長くなる分、毎月の返済額自体は減らすことができますが、その分最終までの利息支払額が逆に増えてしまうこともあるのです。

 

借り換え前と借り換え後の金利差がそれほど無い場合には要注意です。

毎月の返済が楽になっても、最終的な返済額が増えてしまうのは残念です。金融機関のホームページには「返済シュミレーションツール」が準備されています。場合によっては担当者と相談して、利息負担が増えないように注意したいものです。

 

適用金利は審査に合格しないとわからない

一般的な不動産担保ローンは、適用金利「年利〇%〜△%」というように幅を持たせた表示がされています。実際に適用される金利は審査により決定されますので、審査に合格するまでは適用金利もわかりません。上記の返済シュミレーションを行う際は、上限金利(このケースでは△%)で計算するようにしましょう。

 

手数料が発生する

不動産担保ローンを借り換えとして利用する場合は、以下の各手数料も考慮しておく必要があります。

  • 担保関係手数料

新規不動産担保ローンに関わる不動産権利設定費用に合わせて、有担保ローンの借り換えでは既存権利抹消費用も発生します。

  • 事務手数料

一般的には「融資金額の〇%」という内容になっていますので、必ず事前に確認しておきましょう。

  • 解約違約金

 

既存ローンを借り換えにより一括返済する場合、期日前解約違約金(一括返済手数料など)を必要とする金融機関もあります。対象借り換え金額が高額になるほど違約金も高額になりますので、こちらも事前に必ず確認しておきましょう。

 

その他、印紙代などの実費も発生します。手数料が高額となるケースもありますので、必ず事前に確認するようにしましょう。

 

不動産担保ローン借り換えに適したケース、適さないケース

不動産担保ローンを利用した借り換えに適している条件は以下の3点が挙げられます。

既存借入と借り換えを希望する金利差が1.000%以上
借入残高が1,000万円以上
残存返済年数が10年以上

 

ただしこの条件に満たさない場合でも、借り換えによるメリット(返済総額の減少など)が生まれることもあります。まずは返済シュミレーションなどを活用して、どの程度になるのか計算してみましょう。

 

また「固定金利期間が終了し、変動金利に切り替わると金利が上昇する」という方なども借り換えを検討されてもいいでしょう。

 

逆に「金利差があまりない」「借入残高が少額」「残存返済年数が少ない」といケースは、借り換えにあまり適さないと考えることができます。

 

とくに金利差が「0.300%」を下回るケースでは、借入残高や残存返済年数に関わらず、借り換えに対する費用負担のほうが大きくなる可能性が高いといえますので注意しましょう。また「まとまった資金が入る予定の方」なども、あえて費用を負担して借り換えを行う必要はないでしょう。

 

不動産担保ローン借り換え時の注意点

不動産担保ローンを利用した借り換えの融資実行時に注意しなければいけない点があります。それは「申込者が現在利用している債権者への一括返済をする旨の通知手順です

 

特に現在利用しているローンが「有担保ローン」の場合には注意しなければいけません。債権者に担保抹消書類を準備してもらわなくてはいけないためです。

 

担保抹消書類の準備期間は金融機関により異なります。

 

3日程度で準備できる先もあれば、1ヶ月後でなければ中途返済に応じないという金融業者も存在しています。既存融資完済後に抹消書類を送付するという金融機関もありますが、不動産担保ローンの借り換えでは「当日担保抹消→当日担保設定」が原則です。

 

郵送では借り換え融資当日に間に合いませんので、必ず事前に完済金融機関に相談しておく必要があります。通常、担保関係の手続きは司法書士が行いますので、金融機関担当者と共に念密な打ち合わせを行うようにしましょう。